【体験談】胚移植に向けて子宮内膜スクラッチの費用と実際

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子宮内膜スクラッチ 不妊治療
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こんにちはYu-riです。

2人目に向けて胚移植の準備が徐々に進行していますが、今回は子宮内膜スクラッチというものをしました。

前回はシート法などだったのですが、卵胞の状態や子宮内膜の厚さなど決めるのでしょうが今回は子宮内膜スクラッチをしました。

今回は子宮内膜スクラッチについてと、実際の体験を踏まえて書いていきます。

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子宮内膜スクラッチって

 着床不全の検査で異常を認めない場合、治療法として子宮内膜スクラッチっというものがあります。

テスト胚移植の前周期に子宮内膜を生検した際に体外受精の妊娠率が上昇することが偶然見つ かり、「子宮内膜を傷つけることで、着床にプラスに働くのではないか」と考えられており、「子宮内膜スクラッチ」と呼ばれています

着床における炎症反応を傷をつけることにより誘起し、子宮内膜脱落膜化を促進し、子宮内膜の創傷治癒過程において幹細胞を活性化する可能性があると言われています。

胚移植の前周期の黄体期に行うのが原則と言われています。スクラッチの効果は約4ヶ月持続するとされていますが持続期間はまだ明らかにはなっていません。

子宮内膜スクラッチって本当に効果があるのか

 たくさんの報告がされています。

Barash2003 左から着床率・妊娠率・赤ちゃん獲得率。濃い色のほうがスクラッチ群

Barashら(2003年)は子宮内膜スクラッチ群のほうが約2倍妊娠率と赤ちゃん獲得率が高かったと報告されています。


Astrideら(2015年)子宮内膜スクラッチは複数回胚移植を行った症例にしか効果がないと報告されているものが多いのですが、スクラッチを行なって着床率が低下する報告はほとんどない。スクラッチを施行した場合の妊娠率は施行しない場合と比べて2.61倍(オッズ比)とされている。

コクランレビューでも報告されています。(非常にエビデンス、信頼性が高い報告です)

  • 子宮内膜スクラッチが出生に及ぼす影響は、結果が影響なし、わずかな減少、または改善と一致しているためどちらの可能性もあるがエビデンスが明確ではない
  • 妊娠率に対する子宮内膜スクラッチの影響は不明です
  • 子宮内スクラッチによる流産の可能性はほぼまったく影響はない
  • 子宮内膜損傷は軽度から中等度の痛み(10段階の4程度)があり、最小限の出血も関連
  • 現在のエビデンスでは日常的に子宮内膜スクラッチをするほどの効果は言えません

単独の報告ではよい結果が報告されていますが、バイアスのリスクがあるため、非常に低い確実性として評価されています。

ただ、子宮内膜スクラッチをすることで悪い影響はあまりないようです

子宮内膜スクラッチの実際

 胚移植予定で生理12日後にクリニック行きました。

 今回は始めから胚移植予定だったので4回目の受診の時にしました。

 超音波で子宮内をみながら、先生が急に「子宮内膜スクラッチっていうのをやりますね。ちょっとチクっとするよ」って言われました。

何のことだがわからなかったのですが、その瞬間にツンっとする痛みがはしりました。痛みはその時だけで、その後の出血などはありませんでした。

子宮内膜スクラッチの超音波
実際の子宮内膜スクラッチ時の超音波

その日はフロモックス(抗生剤)を処方されました。フロモックスは細菌の細胞壁合成を阻害することにより抗菌作用を示します。 通常、皮膚科領域、外科領域、呼吸器、尿路、産婦人科領域、眼科領域、耳鼻科領域、歯科・口腔外科領域など広い範囲の感染症の治療に使用されます。

子宮内膜スクラッチは単純に子宮に傷をつけるので感染予防のためフロモックスをもらったのだと思います。また、当日はお風呂も感染の可能性があるためお風呂は控えてくださいとも言われました。

子宮内膜スクラッチの費用は?

 子宮内膜スクラッチは病院・クリニックによって費用は様々かと思います。

 わたしのクリニックの場合は診療明細表に「内膜ブラシ」と記載されており、3000点でした。

 自費なので3000円でした。

 意外に安いなって思いましたが、子宮に傷をつけるだけだからそのぐらいで済むのかもしれませんね。

まとめ

 今回は子宮内膜スクラッチについて書いてみました。

子宮内膜スクラッチは単純に子宮に傷をつけるだけで、そこまで大変なものではありませんがツンっとする痛みはありました。わたしの場合は出血はありませんでしたが、人によっては出血を伴う場合もあるみたいです。

今のところ、子宮内膜スクラッチが妊娠率や出生に良い影響を与えるとは言い切れないみたいですが、流産などの悪い影響はないみたいなので先生も行ってくれたのだと思います。

参考・引用文献

  • Barash, Amihai, et al. “Local injury to the endometrium doubles the incidence of successful pregnancies in patients undergoing in vitro fertilization.” Fertility and sterility 79.6 (2003): 1317-1322.
  • Astride CO, Lensen SF, Gibreel A, et al: Endometrial injury in women undergoing assisted reproductive techniques. Cochrane Database of Syst Rev 2015: CD009517
  • Lensen, Sarah F., et al. “Endometrial injury in women undergoing in vitro fertilisation (IVF).” Cochrane Database of Systematic Reviews 6 (2021).
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